2000年からスーパージャンプに連載されていた村上もとかさんの漫画が原作の、2009年10月から「第一期」、2011年4月から「完結編」と、TBSの日曜劇場で放送された人気ドラマ。
完結編の前に「レジェンド」として第一期のディレクターズカット版が一気放送されたそうです。
完結編の最終回の視聴率は31.7%を記録したとか。
大沢たかおさん演じる脳外科医の主人公「南方 仁(みなかた じん)」が、ひょんなことから江戸時代にタイムスリップして、街の人たちと医療体制を一歩ずつ築いていくという、ファンタジー要素が大きいながらも、江戸の人々が現代の人々と同じようにリアルに生きているということをひしひしと感じさせてくれるストーリーです。
現代人はいかに、これまで先人が苦労して築き上げたものに助けられているか、主人公の仁を通して、それを思い知らされます。
また、便利な道具がないからこそ人同士のつながりが深く、ひとりひとりの胆力が強い。まっすぐな眼差し、素直な心、固い意志と覚悟。そんな江戸の人たちの魅力もたっぷりと、まるで知り合いになったかのような気分でリアルに感じることができます。
江戸末期の有名人もたくさん物語に絡んできます。
内野聖陽さん演じる坂本龍馬、小日向文世さん演じる勝海舟など、歴史を動かすさま、歴史のうねりに巻き込まれていくさまが、等身大の感情や痛みとともに迫ってきます。
出演されている俳優さんたちが、江戸時代の人になりきっていて、まるで乗り移ったような感じさえしました。
ペニシリンを記憶を頼りに江戸時代の設備で作ることになるのですが、いま便利に使われている薬のひとつひとつに、苦労のストーリーがあるんだなと考えさせてくれます。
ひとくちにファンタジーでくくれず、骨太の時代もの、ヒューマンドラマとなっています。
はじめにタイムスリップする際に頭の中で響いた声は誰の声なのか。なぜ語りかけてくるのか。最後に明かされる謎のこたえは切なくも温かい気持ちにさせてくれました。
ひとことで言うと、相当面白かったし、記憶に深く刻まれた作品です。
原作
『JIN-仁-』村上もとか(集英社「スーパージャンプ」連載)
脚本
森下佳子
プロデューサー
石丸彰彦 津留正明
中井芳彦(レジェンド)
ディレクター・監督
平川雄一朗・山室大輔・川嶋龍太郎(第1期)
中井芳彦(完結編・レジェンド)
音楽
高見優
長岡成貢
音楽プロデュース
志田博英
エンディング
MISIA「逢いたくていま」(第一期・レジェンド)
平井堅「いとしき日々よ」(完結編)
監修
酒井シヅ(医史)
大庭邦彦(歴史)
冨田泰彦・前田達浩(医療)
花木秀明 (ペニシリン・輸血)
橋尾直和(土佐弁)
出演
大沢たかお 中谷美紀 綾瀬はるか 小出恵介 桐谷健太 田口浩正 戸田菜穂 武田鉄矢 中村敦夫 高岡早紀 六平直政 麻生祐未 小日向文世 内野聖陽 佐藤隆太 市村正親 藤本隆宏 市川亀治郎 伊澤柾樹 水沢アキ 水沢エレナ 石丸謙二郎 吉沢悠 畠山彩奈 室井滋 吹越満 小林勝也 奥田達士 佐藤二朗 相島一之 斉木テツ 中江大樹 深水三章 平山浩行 宮沢和史 大治幸雄 黒川智花 緒川たまき 浅野和之 眞島秀和 ジャン=ルイ・バージュ グレッグ・デール ウィル・ゲラック 橋本真実 中原丈雄 原千晶 田窪一世 戸次重幸 山本耕史 中村泰三 津田健次郎 池田政典 吉永秀平 青木和代 柴田杏花 中根徹 丸岡奨詞 諏訪部仁 谷桃子 島邑みか 長谷川かずき もたい陽子 池永亜美 甲本雅裕 木内あきら 小須田康人 累央 大久保鷹 林泰文 川村陽介 ユキリョウイチ 浜田学 花王おさむ 伊藤かずえ 宇梶剛士 佐藤蛾次郎 村上もとか夫妻 浅茅陽子 清水伸 沼崎悠 小山かつひろ 東根作寿英 飯沼千恵子 平畠啓史(DonDokoDon) 山口馬木也 東風万智子 佐伯新 大八木凱斗 瀬川菊之丞 河野洋一郎 宮川一朗太 石原和海 中松俊哉 津田寛治 趙珉和 小久保丈二 伊藤幸純 木下政治 柏村栄行 天田暦 菊池均也 中野英樹 ほか
制作
TBS
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