2021年1月からTBSの日曜劇場で放送されたドラマ。
脚本は「JIN-仁-」「世界の中心で、愛をさけぶ」「義母と娘のブルース」など話題になった作品を手がけた森下佳子さんのオリジナルだそうです。
音楽を聞いていて「JIN-仁-」を思い出したのですが、やはり音楽を担当された髙見優さんは「JIN-仁-」もご担当されていました。壮大な音楽で気持ちが盛り上がります。
「JIN-仁-」も壮大なストーリーで大好きなドラマでしたが、この「天国と地獄 〜サイコな2人〜」も壮大なストーリーで面白かったです。
主人公は、正義感に燃えすぎてやらかしてしまい、気の弱いゆとり世代の後輩と一緒に手柄を取ろうと必死になっている刑事、望月彩子。
連続殺人事件を調べるうちに、殺人現場で使われた洗剤から怪しげなベンチャー企業の若い社長、日高陽斗に疑いを持つことに。
そんな刑事と容疑者の体が入れ替わってしまい、立場が逆転…!というのが、大まかな筋なんですが、ストーリーの中で登場人物たちが思いがけない形でつながっており、二転三転、予想しなかった展開を見せたり、目が離せません。
体が入れ替わるという、ファンタジーチックでありがちな内容だったり、登場人物の浅はかさで都合よく進んで行ったりと、前半は軽いイメージがありつつも、後半は少しずつ謎が解き明かされていき、あっと驚く展開で予想を覆されたり、ドキドキしたりホッとしたり、また、社会的な問題に問いかける部分もあったり、考えさせられる深い内容もあったり。とても見応えがありました。
セリフがとてもよく考えられていると感じました。自然な会話のに十分な説明が盛り込まれており、画面を見ていなくても場面がイメージできるんです。
刑事の望月彩子役は綾瀬はるかさん。「JIN-仁-」では芯の強い武家の娘役をされていて、清楚で健気で一途なところが魅力的でしたが、この作品での刑事としての強さはまた違っていて、まっすぐな眼差しが印象的でした。綾瀬はるかさんの出演された作品で一番印象的だったのはNHKで放送された「精霊の守り人」です。槍の使い手の役で身体能力の凄さに驚きました。
容疑者の日高陽斗役は高橋一生さん。この方もさまざまな役柄をされていて、それぞれぴったりとハマる実力派の役者さんですよね。猟奇的な役も、誠実な役も、NHKで放送された「岸辺露伴は動かない」の主人公岸辺露伴のような難しいキャラクターも、しっかりと作り上げて自分の中に憑依させているのが素晴らしいと思います。
入れ替わりの演技は難しいでしょうね。「民王」でも遠藤憲一さんと菅田将暉さんが入れ替わりを演じていましたが、本当に役者さんはすごいです。
ミステリードラマを観ていて、初めから犯人が分かってしまうパターンも多いのですが、このドラマは全く分かりませんでしたし、想像もつかない展開で、かといって突拍子もないわけではなく、きちんと伏線がはられていて、よくできたストーリーでした。
脚本
森下佳子
編成・プロデュース
渡瀬暁彦
プロデュース
中島啓介
演出
平川雄一朗
青山貴洋
松木彩
音楽
髙見優
主題歌
手嶌葵「ただいま」
(ビクターエンタテインメント)
出演者
綾瀬はるか 高橋一生 柄本佑 溝端淳平 中村ゆり 迫田孝也 林泰文 野間口徹 吉見一豊 馬場徹 谷恭輔 岸井ゆきの 木場勝己 北村一輝 中尾明慶 酒井敏也 水野智則 橋本真実 菅田俊 梅沢昌代 上杉柊平 田口浩正 徳永えり 浅野和之 青山麻美 加治将樹 ほか
制作著作
TBS
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