2023年4月からフジテレビ系列で放送されたドラマ。

結論から言うと、とても面白かったです。テンポが良く、ドキドキしたりヒヤヒヤしたり、考えさせられたり。次の話が早く観たくなって、あっという間に見終わってしまいました。

主人公の本橋久美子は、コピーライターを目指して広告代理店で働いていたものの挫折して営業として働いている女性。親亡き後に支えてくれた叔父が亡くなったという知らせを受けて葬儀に行くと、たくさんのホストたちがシャンパンコールで見送っていた…というところから、彼女のストーリーが始まります。

実は叔父はホストクラブのオーナーをしていたのですね。
ホストクラブの「社長」である直樹から遺書を渡され、ホストクラブを相続して欲しいという叔父の意向を知ります。

はじめ久美子は夜の仕事に対して嫌なイメージを抱いていて、オーナーになることを躊躇っていたのですが、ホストたちや通ってくる女性客たちに深く関わるうちに、考えを変えていきます。

主演は桜井ユキさん。ストーリーの中で、自分もホストになって売り上げを上げるために頑張らなくてはならない場面があり、ちょっとROLANDさんっぽい雰囲気で男装をするのですが、とてもイケメンで、NHK朝ドラ「虎に翼」では桜川涼子という家族のお嬢様の役をされていた時とかなりイメージが違って、どちらも魅力的で、幅の広さを感じました。

叔父の本橋晃司は杉本哲太さんが演じられています。私の中ではNHK朝ドラ「あまちゃん」の大吉さん役や、「相棒」で大杉漣さんの後を受け継いで副総監役をされていたのも印象的で、おちゃらけた役から冷酷な役まで、本当に幅広く演じられている実力派の俳優さんですよね。

このドラマはホストクラブの話なので、もちろんイケメンもたくさん出てくるのですが、その中で一般的なイケメン枠ではないけれど魅力的な人物もたくさん出てくるところがいいなと思うところです。

好きなエピソードは笠原秀幸さん演じるGAKUが、とても無理して盛り上げ役をやっているのに売り上げが上がらず、自分らしくなることで成功していくというくだり。

イケメンたちも、自分の見た目を才能として活かしながらも、人生を生きる一人の人としては色々なところで挫折や苦悩を味わっている。そんな人物の深いところまで描写していることで、カッコいいなーだけではない、共感できる一人の人物として感情移入できました。

お笑い芸人「EXIT」の兼近大樹さんも出演されていますが、普通に役者さんですね。日本テレビで放送中の「THE突破ファイル」というバラエティ番組でも、実際に起きた出来事の再現ドラマに出演されています。

一緒に出演されている「はなこ」の岡部大さんも役者さんとして活躍されていますが、芸人から役者をされている方って、独特の存在感がありますよね。「はんにゃ」の金田哲さんや「ドランクドラゴン」の塚地武雅さん、踊る大捜査線のいかりや長介さんなど、とても印象的です。

登場人物がそれぞれの思惑でがむしゃらに頑張っている中で、信じ合ったり、助け合ったり、自分らしくあろうとしたり、なかなか実際には難しいかもしれませんが、それで成功していくストーリーが好ましく、最後まで清々しい気持ちで観ることができました。

恋愛ものが好きな方も、イケメンでキュンとしたい方も、そうしたポイントもありで楽しめるのではないでしょうか。三浦翔平さん、八木勇征さんがとにかくカッコよかったです。タイプの違うイケメンでいいですね。

個人的には坂口涼太郎さんの立ち居振る舞いのカッコよさに目がいきました。

それにしても、まだ1年前の番組なのに、カンテレさんのサイトからページが消えている…配信の時代なのだからずっと残しておいてほしいな…
フジテレビさんのサイトもあっさりしすぎていて寂しい…

脚本の中村允俊さんはコピーライターとして広告代理店で勤務されていた経験があるそうで、そうした経験も活かしてのストーリーなんですね。